穴窯とは薪をくべて時間をかけてじっくり焚き上げる窯です。
横須賀アーティスト村「YOKOSUKA ART VALLEY HIRAKU」敷地内に、多くの方々と共に築いた、本格的な穴窯「田浦和泉窯」が2020年に完成。
地元横須賀の雑木林などで採れた間伐材の薪を使用し、数日間をかけて最終的に1200~1300度ぐらいに上げ、焼き締めていきます。
薪の灰が作品に付着し、自然と釉がかかった自然釉や、炎が作り出す土感は穴窯でしか出せない豊かな表現です。
自然を生かし、人をつなぐ。穴窯焼成を通して、やきものが誕生する時を体験できます。
縄文時代の土器は、「野焼き」という方法で焼かれています。
空焚きしたあとの熾火のうえに土器をならべ、しばらくは木を燃やさずに熾火で土器を熱にならしていき、土器のまわりから均等に焔が起こるように木を燃やしながらゆっくりと火力をあげていきます。
縄文時代の風景に思いを馳せ、地元田浦の土を使い、素朴ながら炎の焼き色や独特の風合いを楽しめる土器制作を体験できます。
谷戸地区の土を利用して田浦和泉窯で焼成する陶器「田浦和泉焼」の制作の他、地元田浦の小中学校で児童向けに陶芸や土器制作の講師も行っています。
講義、土の精製、土練機、薪割り、成形、野焼き 全ての工程を体験できる総合学習や、ワークショップの他、アートイベント等も開催しています。
横須賀市田浦泉町にある谷戸地域で創出された、芸術を通して地域コミュニティづくりを目指すアーティスト村(HIRAKU)。「ひらかれた場所」「五感をひらく」「関係をひらく」などの意味が込められています。昔ながらの自然豊かな景観があり風情を感じることができるこの場所で創作活動や地域活動を行っています。